| ユズヒコ | 居酒屋の空気に酒の分子飛ぶ |
| 暁兵 | 酒場のママの遠近両用眼鏡 |
| 咲 | 酔ったふりしていただけよ酒場のあはは |
| 夕 | 幼稚園のママたちで飲む ジャラ銭こまかく |
| 裕 | キタ新地ラーメン食べて締めにする |
| 晶 | 込み入った話があったのだが 烏森のおでん屋 |
| 蛍 | 居酒屋へお別れ言いに行く栄転 |
| 心太 | 昔話はぬる燗で聞く |
| 兎角 | 飯盒回せ 星の酔いたる峰酒場 |
| ユズヒコ | ベロベロの父ちゃん歌う北酒場 |
| Vale | 泣き上戸理屈上戸は手におえぬ |
| Vale | ホステスも裏方も寿司に群がる |
| のぶえ | 極寒の酒場通に迷ひ入る |
| のぶえ | 白髪の無言つずけるバ一の隅 |
| 陸爺 | 黄艶麗 赤坂 祇園 老いらくの恋 |
| 陸爺 | 生伴奏 ナンバーワンとデユエット 夜の帝王 |
| 響 | 女二人ドライマティーニ 尽きない時間 |
| 響 | いつも一人余計なやつがいて会社帰りの飲み屋 |
| 暁兵 | マスターの訓示 一枝の梅 |
| 咲 | スキップして5時から男の向かう先 |
| 素人 | 眼が合って言葉無用の先ず一杯 |
| 素人 | 止まり木は酸いも甘いもじっと聴く |
| 裕 | 居酒屋の酒肴オカズに晩ご飯 |
| オジャラ | インターネットの中、酒も出さぬママである |
| オジャラ | 酒を運んできた女将へ:コップ下さい |
| 久光良一 | よう降るねとまたひとり来た止まり木 |
| 久光良一 | たましいとはぐれて酒場の街は雨のネオン |
| 凛 | バーボン 嘘が香る |
| 凛 | 居酒屋で金といっしょに払う憂さ |
| 晶 | 「トリアエズビール」という飲みもの「とりあえずおとこ」に売る |
| お嬢 | カウンター溶けた氷と陰残す |
| お嬢 | 真紅の唇 カウンターにひとり |
| 蛍 | 居酒屋のカウンターにナルシストの頬杖 |
| TARAKO | 酒場での記憶がなくて句ができず |
| もつ | ただいまにお帰りという居酒屋の母 |
| もつ | うちのバー娘の勺で飲むビール |
| 氷心 | 看板のことに明るき冬酒場 |
| 氷心 | 行きつけが暖簾仕舞うをみはからい |
| 河太郎 | 立ち飲み屋缶詰並べてフルコース |
| 心太 | グラスに映る単線の駅 テナーサックス |
| 柚父 | 熱燗より冷酒の居酒屋 |
| 柚父 | 居酒屋凛ちゃん不定期開店 |
| 皐 | 父ちゃん、ここの砂肝ちっちゃいよ しっ、黙っとれ |
| 弥生 | 熱燗や親父の歳を数えつつ |
| 弥生 | 遠花火「つぐない」BGMに「好きだ」なんて |
| 兎角 | どて焼や襖向こうの啜り泣き |