| ユズヒコ | (マンション11階の屋上にて) 眼下の御所はぼくの庭 |
| 昭雄 | 箱庭で遊ぶ少年 昏れやすし |
| TARA | 秘密の庭 花はそんなになくていい |
| みち | 嫁ぎ来た庭の柘榴の割れていたことも |
| 可不可 | 下駄履きで鯉に餌を 角栄絶頂 |
| 夜 | 茗荷摘む裏庭 父の蘊蓄 |
| 皐 | 庭は御座いません モス・ガーデニング |
| 心太 | 我が庭と台風 室戸に上陸す |
| のぶえ | ベランダの坪庭も宙秋ざくら |
| のぶえ | 鬼百合は茎に拳を連ねけり |
| 凛 | 真夜中の庭で口論 親心 |
| 凛 | 松手入れ祖母亡き後の祖母の庭 |
| 響 | 剪定鋏錆び付く 築三年目 |
| 響 | 根元に玩具が落ちていた |
| 氷心 | 庭先のサニーレタスや歯を磨く |
| 氷心 | 今思えば庭に転がっていた俳句 |
| 素人 | 庭いじり今日は第三惑星の草むしり |
| 素人 | 夢の夢戸建て庭つき書斎あり |
| 暁兵 | 庭師の挨拶にたじろぐ |
| 暁兵 | 庭の隅に727 錆びかかっている |
| 蛍 | 烏瓜の輪唱 空き家の庭に |
| 蛍 | 陽の翳る石庭 夕凪 |
| 庄 | 箱庭で寡黙な子らと対峙する |
| 久光良一 | 庭の春菊摘んでこころ貧しくは無し |
| 久光良一 | 花のない草ばかりが主なき庭 |
| ユズヒコ | 軒下に鉢植え並べて庭にする |
| TARA | 舐めた庭 虎屋の羊羹 |
| ひまわり | にがうりも光不足でツルの庭 |
| みち | 庭の無花果の蔭に消えてそれっきり |
| 柚父 | 男の偏差値 庭付き一戸建て |
| 可不可 | 庭がみな駐車場に古い住宅街 |
| 床眠 | 長梅雨や風来猫の庭影に |
| オジャラ | 猫の額ほどの庭でも日が射している |
| オジャラ | どくだみばかりの庭で三角でだんご虫ばかり |
| 夜 | 真夏のシェスタ パティオは目覚めている |
| お嬢 | 我が命亡き後 庭に散骨願いたし |
| お嬢 | 誕生の記念樹 庭でも大きな顔をしている |
| 兎角 | 爺さまの盆栽も待っている 父の庭 |
| 兎角 | 空へ向けてみるか 庭へと書いた矢印 |
| 皐 | 春秋や羽觴流るる庭の遣水 |
| 晶 | 地図ないの 庭やいらん |
| 晶 | 庭に蜘蛛独居の母の夜電話 |
| 心太 | 海峡の朝な夕なを借景とす |